タケさんを想う日々– category –
-
最後の家族旅行/終末期のこと[15]
タケさんを想う日々上顎洞癌(腺様嚢胞癌)の再発・脳転移で在宅緩和ケアに移行した夫タケさん。 『元職場の先輩が宮司をしている神社で祈祷をしてもらう』という夢を叶える為に、家族で神社へ。車で片道2時間の小旅行です。 出発日4日前に昏睡状態になって一度は諦めたこの旅行。 訪問医から万が一体調を崩した時のために…と書いてもらった手紙をお守りに、訪問医と訪問看護師の万全の連携のもとで2021年12月初旬のこの日、家を出発しました。 【心配していたこと】 ①慣れない7人乗りのミニバンを運転すること 体力が無くなって寝... -
嬉しい怒涛の訪問者ラッシュ/終末期のこと[12]
タケさんを想う日々2021年10月、上顎洞癌(腺様嚢胞癌)が脳に転移した事で夫タケさんは余命宣告されました。 そこからタケさんは急いで準備を始めます。 会社を守ること。家族を守ること。 そして会いたい人に会うこと。 【怒涛の自宅訪問ラッシュ】 タケさんは ・自分が余命宣告されたこと ・(まだまだ闘うので死ぬつもりはないが…と前置きして)会いたいけれど自分は歩行が難しいのでうちに来てほしい と会いたい人たちに連絡しました。 そこから怒涛の自宅訪問ラッシュが始まります。 夫の人柄 タケさんは家族にはとにかく明る... -
『お盆』という名の家族団欒
タケさんを想う日々お盆休みと祝日と有給を絡めて10連休を取ったと言って次男ゴボさんが帰省してきていました。 私の職場も祝日を絡め5日間のお盆休み。 こんな機会もなかなかないよね〜っという事で思い切ってブログの更新も少しお休みして、のんびりと家族団欒を楽しみました。 お盆は『亡くなった方の霊を一年に一回、自宅に迎える日』なんだそう。 一年に一回しか家にいないと言われても、いつも見守ってくれていると思って日々生活している私としては、一年に一度しか家にいないと思うのはちょっと、いやスゴく寂しい気分になっ... -
仏壇のマナー/我が家流でいこう
タケさんを想う日々毎日毎日いやあ、暑い。 私の住む千葉県、気温35度ですよ。早朝から窓を開けると熱風が室内に入り込んできます。 土日祝日でせっかくの3連休だったのに、あまりに暑くて何処にも出掛ける気にもなれず、何もやる気にもなれず、3日間ともゴロゴロ過ごした怠惰な私です。 この暑さでダメになってしまわないよう、とりあえず庭の草木に水をあげる…これだけは何とかやり遂げました(笑)私ったらエライ!! 薔薇はこんなに暑いのに2番花を咲かせてくれています。 ただでさえ暑くて株が消耗しそうなので蕾の状態で剪定して... -
使う遺品整理/夫の服を私サイズに
タケさんを想う日々夫タケさんが亡くなって一年半が経ちました。 このところなんでもないところでウルっと来る事が普段より多かったのはそのせいなのかしら。 鮮明に思い出すこともたくさんあるのに、忘れてしまっていることもあったりして、これが『日にち薬』という事なのか… 以前に比べ、普段の生活の中でタケさんの話題が出る事はとても少なくなりました。 でも少なくなったからといって思い出さなくなったという事ではありません。 私の中では『傷から血が出ないようにカサブタをどんどん厚くしている』といった表現が適切な感... -
うれしくやしい『銀メダル』/大事な私の友人に夫が託したこと
タケさんを想う日々週末は私の日常のかなりの時間を費やしている習い事の県大会があった。 この日のために練習を重ねた千葉県民が集まる。 何ヶ月もアザだらけになりながらも練習を繰り返してきたであろう猛者達の集合体だ。 ちびっ子から良いお年の方々まで…(はい、もちろん私は良いお年の部類(笑)) 【嬉し悔しい『銀メダル』】 今年の県大会は銀メダルをいただいた。 『銀メダル』 思い出すのは次男ゴボさんが小学2年生から始めたサッカー。 その頃からずっとずっと痛感していること。 金メダルはもちろん最高に嬉しい。頂点の証... -
通院時のデート/抗がん剤『TS-1』服用中の6ヶ月間のこと⑦
タケさんを想う日々夫タケさんが上顎洞癌(腺様嚢胞癌)再発のため、抗がん剤『パクリタキセル』を投与するようになった事がキッカケで、通院時に送り迎えが必要になりました。 (パクリタキセルにはアルコールが含まれていて車の運転ができなくなったため) パクリタキセル投与の頃は1週間に一度。飲み薬のTS-1になってからは1ヶ月に一度。 10時頃家を出て、帰宅するのは早くて14時、遅い時は19時頃になることも。 【通院ドライブ】 お互い別々のやりたい事をやっていた私達家族だったので、家族で出かけることはあっても夫婦2人で... -
介護保険のレンタル品で夫が涙した日/抗がん剤『TS-1』服用中の6ヶ月間のこと⑤
タケさんを想う日々夫タケさんが52歳で介護保険サービスの利用ができるようになりました。 あれよあれよという間に介護レンタル品が我が家に設置されて、タケさんの日常は劇的に楽になりました。 ・介護ベッドのリクライニング機能と手すりで起き上がりと立ち上がりが楽になって… ・歩行に不安がある場所に手すりが付いて安心して歩けるようになって… ・スロープを設置したことで車椅子で家の出入りができるようになって… 特に楽になったのがお風呂でした。 【浴槽に浸かれない!!】 抗がん剤『パクリタキセル』の副作用、末梢神経... -
『パクリタキセル』投与開始から半年後/教え子の試合観戦/急な体調不良
タケさんを想う日々2020年10月のこと。 2020年10月と言えば、抗がん剤『パクリタキセル』の投与を始めて半年経つ頃。 その日は2台ある車が、点検で1台も家に無かったのだけれど、どこに出掛ける予定も無いから特に問題無いだろうと呑気に過ごしていました。 そんな日、夫タケさんが急に『元教え子達のサッカーの試合があって見にきて欲しいとLINEが来た』とのこと。 グラウンドまでは家から大人の足なら徒歩5分。 その頃のタケさんは副作用の末梢神経障害が進行していて、『杖を使って介助があればなんとか歩ける』という状態。 悩ん... -
副作用が治らない/抗がん剤『パクリタキセル』をやめた後に初めて知ったこと
タケさんを想う日々2021年4月、上顎洞癌(腺様嚢胞癌)再発のため、抗がん剤を『パクリタキセル』から『TS-1』に変更した夫タケさん。 パクリタキセルの副作用で身体の限界を感じ変更したのです。 私達夫婦は抗がん剤をやめたら身体はいずれ元に(パクリタキセルを投与する前の身体)に戻ると思っていました。 時間はかかっても段々と戻っていくだろうと。 それが当たり前だと思っていたし、それを疑うことなんて全く考えすらしなかったんです。 だからこそ、身体と心がギリギリになる所まで必死に頑張ってきました。 【『パクリタキ...