重粒子線治療 最初の洗礼

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午前9時過ぎに重粒子線治療ができる病院に到着して、重粒子線治療をやると決めたのが10時過ぎくらいだった気がします。

やると決めた後、最短の日数で治療が開始できるようにしたいと伝えました。

最短のスケジュールを組んでもらって、今日のうちにできる検査をやる事になり、午前中のうちにいくつか検査。

午後から歯科の診察が入れてもらったのでお昼は病院内の食堂へ。

これから起きる苦行など知りもしない私たちは呑気に「美味しいね〜」なんて言いながら食べました。

歯科の診察がこんなに恐ろしいものだったとは…

タケさんが歯科の診察室に入って、私は待合の長椅子に座って待っていました。

そこから中の様子は声が響いてくるのでよく聞こえます。

歯科の先生は担当医の後ろに立っていた先生でした。とっても良い先生。タケさん、退院した後もずっとあの先生に歯科治療してもらいたいと言うほど重粒子線治療の最中もタケさんを支えてくれた先生です。

重粒子線治療を始めたら、口の中がただれて歯磨きもできないので…とクリーニング。

その後…

  • 放射線の影響を軽減するため、治療部位の歯の金属の除去が必要
  • 今後照射部位の虫歯が酷くなっても抜歯は出来なくなる(禁忌)ので今虫歯の歯は今のうちに抜歯することが推奨される

との事で銀歯の除去後仮歯、そして虫歯などの原因で合計3本抜歯することに。

医師と看護師さんの必死とも思えるタケさんを励まし続ける声が私の耳にも届きます。

最初は「ヒエ〜〜〜〜!!」と思いながらその声を聞いていたんですけど、だんだん聞き続けるのが辛くなってしまって、駐車場の車の中で待機することに。

「終わった」とLINEが来た時はもう日が暮れていました。

半日で3本も歯を抜くことなんて普通の人の人生にはきっとありませんよね。

あとになって何度も「拷問だった」とタケさんは苦笑いしていましたが、あの励まし続ける声があったから苦笑いで済んだのだろうな。先生と看護師さんに感謝感謝です。

銀歯の除去・抜歯がなぜ必要だったのか

※以下病院からの説明文から抜粋※

金属除去の必要性について

CTやMRI, PET 検査等により腫瘍の進展範囲の確認を行いますが、口腔内の金属は、金属アーチファクトと呼ばれる画像ノイズを発生させる可能性があり、金属に近い部分の診断が不十分になる事があります。

また、重粒子線治療の計画に CT を用いることから、金属アーチファクトがあると照射が不安定になり、精度の高い治療が行えなくなる可能性があります。

腫瘍が金属に近接している場合はもちろんですが、腫瘍と金属が離れていても、金属アーチファクトの影響を受ける事があります。

そのため、重粒子線治療間の準備を開始する前に、金属を除去する必要があります。

金属除去を必要とする部位や本数は、腫瘍の部位・大きさ・進展度により異なります。

金属除去処置について

○ロ腔内金属は、虫歯の状態によって、小さな詰め物、かぶせ物、さし歯、ブリッジ、インプラントなど様々です。インプラントの一部で除去が行えないものを除いて、全ての金属が除去の対象になります。

○重粒子線治療開始までの時間が限られていることから、一度に数本の処置を行う事があります。そのため、診察時間が長くなる可能性があります。

○金属除去の際に、歯の内部が虫歯になっていたり(二次歯触)、既に歯の根に破折があったり、さし歯のピンが非常に長く除去の際に破折をきたす・完全な除去が困難な場合などには、抜歯術が適応となる可能性があります。

○処置時間は1本につき、30→60分程度※ 本数で、数時間かかる事があります。

重粒子線治療後の歯科治療

○重粒子線治療が終了し、退院後も検査・経過観察の為、しばらくの間は金属に戻したり、金属を用いた新たな歯科治療が行えない事があります。金属での歯科治療開始時期などについては、頭頸部主治医に相談し、指示に従ってください。

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