『髪を金髪にする』/余命宣告後に夫がしたこと/終末期のこと[2]

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癌が脳に転移してこのあとに出来る治療は無いと夫タケさんが余命宣告されたのが2021年10月。

そこからタケさんは急ピッチであれこれ準備を始めました。

その中で大事にしたのが『会いたい人に会う』ことでした。

目次

髪を金髪にする

会いたい人に会う。

タケさんの行きつけの美容院は最寄り駅の目の前。

単身赴任していた頃からだからもう20年以上の付き合い。

私達が引っ越してきてからは家族4人全員の行きつけになっています。

抗がん剤パクリタキセルで髪が抜けてしまって美容院に行く必要が無くなってしまった後、パクリタキセルを止めてから生え始めた髪の毛。

でもまだ柔らかくて細い髪の毛。剛毛で直毛な元の髪の毛とは程遠いまるで赤ちゃんみたいな毛質でした。

髪を金髪にしたい」と言い出したタケさん。

金髪にしたいというのは昔から冗談混じりでよくタケさんは言っていました。でも仕事上さすがに金髪は…と実現しませんでしたが…仕事も一線から退いたこともあり。

いいじゃん、いいじゃん。やりなよ

となり…

久しぶりの美容院

本当に久しぶりの美容院。

でも美容院のドアを開けるには階段を登らなければいけません。

美容院は2階。エレベーターはありませんが、階段には手すりがありました。

長男パカラさんに同行してもらって右手は手すり、左手はパカラさんの肩を借り何とか美容院に入ることができました。

スタッフさんもみんな顔見知り。

タケさんは髪の毛をいじってもらいながら病状を話したのだと思います。

ワイワイとタケさんが金髪になる過程をパカラさんは動画を撮っていました。

終わる頃迎えに行った私に「写真を撮ってほしい」とタケさんは言いました。

美容院の皆さんとタケさんパカラさんの写真撮影。

スタッフの皆さん、笑ったり泣いたり…

美容院を出る時は一番お世話になっている男性美容師さんの肩を借りて駐車場まで降りてきました。

タケさんはまだ死ぬつもりはないけど…と前置きした上で

息子たちを頼む」と言ったあと、快く承諾してくれたその美容師さんとハグしました。

涙混じりの男同士のハグ

私は溢れそうな涙を堪えて笑って2人のハグを見ていました。

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