2019年8月30日から10月11日まで、夫タケさんは左上顎全摘術によって43日間入院しました。
入院中のお助けアイテム
前回の重粒子線治療は入院から退院まで問題なく歩けるし動けていましたが、今回は術後、身動きが取れない期間があって、その後も気管切開したことによって痰の吸入を自分でやる必要がありました。
そんな入院生活を支えたお助けアイテムがこちら
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無印良品の三面鏡。
何がいいって、これ自立するんです。
大きさはこんなくらい
ベッドの机の上に鏡を自立させて、自分の喉を見ながら、両手を使って喉に開いた穴に管を入れて、痰の吸入ができるのでとても便利に使っていましたね。
使わない時は折りたたんで机の隅に置いておけるので邪魔にならないという優れもの。
タケさんはこの後もう一度入院することになった時も必需品として持っていきました。
入院中のタケさんの心の動き
タケさんが苦しんだこと
①気管切開したことで痰が出るようになって、痰が増えると息苦しさに襲われること。
息苦しさに襲われて不安でナースコールをすると、来てくれる看護師さんによっては、よく話を聞いてくれて気持ちに寄り添ってくれる人と、淡々と必要なことだけして戻る人といたそうです。
入院期間が長くなってくると、ドアを開けて入ってくる看護師さんの顔を見たその瞬間に救われた気分になったり絶望したりしたそうです。
②入院中期、居ても立っても居られない不安に襲われたこと。
病室にいるとどうにも居ても立っても居られない不安に襲われてしまって、点滴のスタンドを片手に持ちながら、何度も廊下やホールを歩き続けたそうです。
この頃、「ホームシックみたい。なるべく見舞いに来てほしい」と家族グループLINEに入れています。
③入院後期、一生食べられないのではないかと不安に襲われたこと
左上顎を切除したことで、その部分には大腿(太もも)の組織と皮膚が移植されました。
それなので上顎の左側は骨がなく、皮膚も感覚がほどんどありません。
口のリハビリが思うように進まず、ちょっとの水分でもむせこんでしまってうまく飲み込めない時期。
「それならそれで胃ろうを作ってもらって、口から食べるのは諦めてもいい」なんて私達には話していました。
医師立会いのもと、最初に食べ物を口にした日。
トレーに乗っていたのはゼリーとお粥。
飲み込み方を教えてもらいながら、ゴックンできたとき。タケさんは大きな声で泣きました。
「おいしい」
「もう一生食べられないんじゃないかと不安だった」と。
タケさんが食べながら泣いて、そばで私とパカラさんとゴボさんも泣きました。
タケさんは超がつくほどの寂しがりやではありますが、鬱傾向であるとかそんな症状が元々ある人ではありません。
入院中期からは病室で仕事もしていましたし、コロナの前でしたのでお見舞いも家族だけでなく来てくれていました。
それでも“動けない・食べられない“、もちろん“痛い・苦しい“もありました。
43日間のこの入院は、タケさんにとってものすごいストレスにさらされた期間だったのだと思います。
開口障害になったたけさんの食を助けてくれたアイテムです
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