上顎骨が剥き出しになった口の中/助けてくれた薬

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上顎洞癌(腺様嚢胞癌)が少しずつ進行し、口の中も状態も少しずつ悪化していった夫タケさん。

前歯から左奥歯までゴソッと上顎骨ごと手術で切除したのですが、

歯が無くなった事で唇が口の中側に入っていくようになって(入れ歯のおばあちゃんの口がすぼむような感じに近いイメージです)

右に残った前歯側の歯と骨が、前歯のあった部分の内側の粘膜に当たって炎症を起こして、食べる時、喋る時に痛みを強く感じるようになっていました。

食べる時ももちろん痛い。

それに加えて、喋る時、

特にタケさんは在宅で取引先の方達と会議をする事が多く、その時は長時間話し続けなければならなかったので、途中から痛みで滑舌が悪くなって、聞き取りづらくなる事に困っていました。

目次

口の中の痛みを助けてくれた薬

その頃使用していた痛み止め

・カロナールとロキソニン(毎日食後に服用)

・フェントステープ(入浴後に毎日貼り替え)

・オプソ内服液(痛い時の頓服薬)

それでも痛い

主治医に相談した時に提案されたのがリドカインという薬。

胃カメラをやる前に喉の奥にしばらく溜めておく…アレです。

液体の局所麻酔薬です。

リドカインの効果は?

処方された初日。食事の前に口に含ませて口のなかにまんべんなく行き渡らせたあと、残りは吐き出す。

それから食事をしたタケさん。

「痛くない!!」

と喜んで食事を始めたのですが…

「味が全くしない」

痛くないのはとっても嬉しいけれど、味がしないのはつまらない。

編み出した秘策は…

ガーゼを痛む場所に挟むと良いかも?という主治医のアドバイスをヒントに編み出した秘策が…

小さく切ったガーゼをリドカインに浸して、痛む場所(唇の裏と前歯茎の間)に押し込んで挟み込むこと。

これ、痛いところだけに麻酔の効果が出るので、味が分かるんです。

そしてリドカインのドロっとした液体がローションのような役目をするので、痛いところに摩擦無く入っていくのも良いところ。

全く痛みがなくなる訳ではないのだけれど、痛みが軽減されたのは嬉しいことでした。

それからは『食べる・長時間喋る』時の必須アイテムになりました。

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