2022年– date –
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重粒子線治療 最初の洗礼
①重粒子線治療までのこと午前9時過ぎに重粒子線治療ができる病院に到着して、重粒子線治療をやると決めたのが10時過ぎくらいだった気がします。 やると決めた後、最短の日数で治療が開始できるようにしたいと伝えました。 最短のスケジュールを組んでもらって、今日のうちにできる検査をやる事になり、午前中のうちにいくつか検査。 午後から歯科の診察が入れてもらったのでお昼は病院内の食堂へ。 これから起きる苦行など知りもしない私たちは呑気に「美味しいね〜」なんて言いながら食べました。 歯科の診察がこんなに恐ろしいものだっ... -
重粒子線治療を始めるまで
①重粒子線治療までのこと2016年9月7日。大学病院からの紹介状を持って重粒子線治療ができる施設へ。これで4つ目の病院。まだ治療は何も出来ていません。 朝9時過ぎに到着。自宅から車で1時間ほど。調べてみたら2022年現在でも日本に重粒子線治療ができる施設は6つしかありません。泊まりがけで通院する人もいるとの事。近くにあったのはとてもラッキーな事のようでした。 初診の受付をタケさんがしている間、私は椅子に座って辺りをぼんやり見ていました。 人は何人もいるのだけれどゴミゴミしている感じは無く、ここは病院なんだろうか?... -
断捨離して困ったもの
日々の雑記今日は家事のお話。 家事代行という仕事を10年以上続けている私ですが、経験上ほっとくとヤバい種類と多少放っておいてもなんとかなる種類が身体に染みついてくるんです。 お客様のお宅はもちろん手を抜きません。時間の許す限りピッカピカに仕上げます。それこそ冬でも汗だくです。夏なんて自分の汗が目に入って痛いし、夢中になってのぼせてしまう事も度々です。 時間内に予定していたこと全て終わらせる事ができた時は「快感」のひと言です。「よっしゃー」です。 でも、自分の家ではそんなことしていたら時間... -
夫がステージⅣの癌だと分かるまで 妻の私が何を思っていたか
①重粒子線治療までのことタケさんは社員数名の小さなITのソフトハウスの経営者。自宅から車で10分のアパートの一室に月曜から金曜までパカラさんと一緒に毎日通います。 ゴボさんが小学生でサッカーを始めたのをきっかけに少年サッカーのコーチになり(もちろん無給ですよ)、ゴボさんが卒業後もコーチを続けていました。 平日は遅くまで仕事、土日祝日は少年サッカーのコーチ。家族で出かけるのは数えるほどでそれが当たり前の生活でした。時々4人で夜ご飯を食べに出かけるのが唯一と言っていいくらいのお出掛けパターンだったかな。 夫... -
大学病院での検査・診断/重粒子線治療という名前を初めて知った日
①重粒子線治療までのこと近所の大学病院(家から車で15分)から最短の日程調整をしてもらって8月26日、大きな大学病院(家から車で1時間)へ。 初診で担当医との問診後から連続で検査検査。その間タケさんは何度も仕事を抜けて病院に通います。 混んでいて大学病院だと随分先になってしまう検査はその専門施設に行ったり・・・と、とにかく最短で治療が始められるように急ぎました。 9月5日、検査がひと通り終わって、担当医ではなく教授から検査結果についての話があり、夫婦で話を聞きに行きました。 最初に手渡された病状の説明につい... -
納骨を済ませて思うこと
日々の雑記とうとう納骨の日。 タケさんのお墓は自宅から車で10分の市営墓園。10分車を走らせると山間部に入るのです(笑)。程よい田舎です。小高い山の上にあり鳥の声が響く静かなところ。 とうとう一昨日、納骨を済ませました。本当は6月にお墓は完成していたのですが、完成の連絡が入った途端に梅雨明けからの猛暑。来てくれる方々の体調を考慮して涼しくなってから納骨することにしました。 …でもそれはタケさんのお骨が家から無くなってしまうのが寂しかった私の言い訳だったのかも。延期した事で安心したのが本音です。... -
腺様嚢胞癌と診断されるまで②
①重粒子線治療までのことタケさんと2人で近所の大学病院に行ったのはそれから数日後のこと。 あ、ちなみに禁煙禁酒宣言はこの時既に破られていました(笑)そりゃそうですよ。こんな大きなストレスに晒されているのに解消するものを取り上げたら病気になっちゃいますよ。 8月22日CT検査。翌23日、診察室に夫婦で通されました。 上顎洞に間違いなく癌がある事。腺様嚢胞癌という珍しいタイプの癌である事。この病院では治療はできないので大きな大学病院を紹介するのでそこで診てもらってくださいとの事。 最短の日程を調整してもらい診察室... -
腺様嚢胞癌と診断されるまで①
①重粒子線治療までのことタケさんは昔から病院嫌い。採血も腕は見ない派です。年に一度受けられる人間ドックはしぶしぶ2年に一度くらいは受けていました。 タケさんと私は新卒同期入社。出会った時には既に酷い花粉症でした。クシャミの声が大きくて、連発するクシャミに会社の皆んなで笑ったものです。 まだ花粉症などという名前も知られていない小学生の頃から症状はあって、子どもの頃は何度も病院に通っていたそう。 「タケさん=花粉症」本人も家族も周りの人もそれが当たり前に思っていました。症状が酷い時だけ市販薬を服用してい... -
鍋の焦げ付きを簡単に落とす方法を試してみた
家事代行スタッフの日記私の仕事は家事代行。基本時間は2時間。延長を希望すると追加料金が発生する仕組みです。日常の家事は大抵の事は対象になっています。 例えば「今日は掃除機がけ・床水拭き・キッチン・トイレ・お風呂」と依頼されたら家の汚れ具合や散らかり具合を確認して、時間内に終わらせるように頭の中で順番を考えながらお掃除していきます。 先日の作業中お客様から「鍋を焦がしちゃったんですけど、どうやって落としたらいいか知ってますか?」と質問をいただいたんです。鍋底はかなり焦げていて落とすには手強そう。 時... -
腺様嚢胞癌のタケさんがしてきた治療
①重粒子線治療までのことタケさんが旅立ってから9か月が経ちました。 最初はただただ手続きに追われる日々。人が亡くなったばかりだというのに役所は何を考えているんだと腹立たしい気さえしていました。タケさんは小さいけれど会社を経営していたので、そちらでも手続きがあれこれ必要で週に何度も役所に行っていた気がします。最初は「役所の陰謀か?」などとぼやいていた私もそのうちに「忙しくさせて遺族に寂しさを紛らわせる優しさなのかも」なんて思うようになったりして。 忙殺される期間がほんの少し落ち着いてきたあとは人と会う...