腺様嚢胞癌– tag –
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会いたかった兄との時間①/終末期のこと[5]
⑦終末期のこと2021年10月、上顎洞癌(腺様嚢胞癌)が脳に転移し、余命宣告をされた夫タケさん。 医師からは「やりたいこと、会いたい人がいたらなるべく早く行動した方がいい」と言われました。 『万が一亡くなった時の為に』と言いながらタケさんはあれこれ急いで行動を起こします。 慌ただしい毎日。 【会いたい人は『兄貴』】 ふと何気なく自然な感じで次男ゴボさんが「お父さん、会いたい人とかいないの?」と聞きました。 タケさんは 「うーん…兄貴に会いたいな…」 と言いました。 タケさんは両親と兄とタケさんの4人家族... -
訪問医との出会い/終末期のこと[4]
⑦終末期のことセカンドオピニオンの病院で、これ以上できる治療は無いと言われたことで、緩和ケアに移行する事を余儀なくされた夫タケさん。 2021年11月初旬、かかりつけの大学病院の通院日、その事を主治医に伝えました。 その後、病院内の患者支援センターへ。 今後の医療をどうするのか、相談することになりました。 【今後の医療/選択しなければいけなかったこと】 今後の医療についての選択肢は主に3つ ①緩和ケア専門病院への転院(病院での看取り) ②在宅医療への移行(自宅での看取り) ③在宅医療で看取りが難しくなっ... -
自分がもし亡くなった時のための準備/終末期のこと[3]
終末期のこと昨年9月にこのブログを開設して10ヶ月が経とうとしています。 誰かの役に立てるかもしれないとブログを書いていた夫タケさんの『意思を継ぐ』というのは大袈裟な表現なのかもしれませんが、本人ではない家族からの目線で何かしらお伝えできることがあるのではないか?と思って始めたのこのブログです。 ブログを書きながら闘病生活を思い出してしまって辛くなってしまったり、 タケさんを想って寂しくなったり恋しくなってしまったり… 心が辛くなり過ぎてしまう時には未亡人となった私の何気ない私生活やらどう... -
余命宣告されてから夫タケさんが急ピッチで行動したこと/終末期のこと[1]
⑦終末期のこと脳に癌が転移してこの後の治療法が無い。余命は月単位。週単位もあり得ると夫タケさんが余命宣告されたのが2021年10月でした。 その日からタケさんは生きる事を模索しながらも、あれこれ急ピッチで行動を起こしました。 それは一見『死ぬ準備』に見える行動でしたけど、実際は『生きるために万が一に備える』という行動だったように感じています。 【タケさんが急ピッチで進めたこと】 余命宣告されてからセカンドオピニオンの病院への受診を待たずにタケさんが急ピッチで進めたこと ・社員を守ること ・自分がい... -
余命宣告後のセカンドオピニオン
⑦終末期のこと2021年10月。夫タケさんは脳に癌が転移して、このあとの治療は無いと突然の余命宣告を受けました 残る手段は2つ。 ①緩和ケアに移行する。 ②セカンドオピニオンを受ける 命を諦められない私達はセカンドオピニオンを受ける事にしました。 【セカンドオピニオンを受ける】 主治医に選択肢として提示されたのは癌に特化した国立病院。 2箇所ある中で最寄りの場所を選んで一番早い日程で予約しました。 高速道路が苦手な私に代わって若葉マークの次男ゴボさんが頑張って運転して連れて行ってくれました。 片道1時間半... -
夫が余命宣告を受けた日/主治医に物申す!!/抗がん剤『TS-1』服用中の6ヶ月間のこと12
⑥TSー1までのこといつもと変わらない通院日のはずが、余命宣告を受けた日。 この日を境に大きくいろんな事が一転して動き出しました。 【夫に本当の事を言うかどうか】 診察室に私1人が呼び戻され、夫タケさんの余命が月単位であること。週単位ということもあり得ることを聞いて診察室を出た私。 困惑しながら診察室を出る。診察室を出たらすぐタケさんがいるのが分かっているから 『タケさんになんて話そう』 その感情でいっぱいなのだけれど、もうすぐそこにはタケさんがいて、 そのタケさんの顔は明らかに困惑していて、落ち着... -
突然の抗がん剤『TS-1』処方中止宣言と余命宣告/抗がん剤『TS-1』服用中の6ヶ月間のこと11
⑥TSー1までのこと夫タケさんが数日かけて急激に見えなくなった左目を心配して近所の眼科にかかったのが2021年10月6日。 癌から来るものではなくて目の病気で、時間が経てば治ると言われて嬉しくて涙した翌週の10月13日、大学病院でMRI検査。 前に担当してくれていた主治医は悪い知らせの時にはその日のうちに電話が来ていたけれど、この日はなんの連絡も無く、1週間後の10月20日、検査の結果を聞きに行きました。 眼科医に大丈夫と言われていたし、MRIの日に連絡も無かったし…普段と何も変わらない通院日。 主治医には眼科医の診断... -
左目が見えなくなる/抗がん剤『TS-1』服用中の6ヶ月間のこと⑩
⑥TSー1までのこと長いことお世話になった主治医が転勤のため、主治医が変更になりました。 今度の主治医は良くも悪くも『淡々とした人』というイメージ。『深入りせずドライ』な感じ。 まあ、病院でやる事といったら、定期的に通院して、体調の変化に合わせて薬を変更したりして、次の通院日までの抗がん剤『TS-1』を処方する。時々検査する。それだけだったので深入りしなくても問題無い患者だったのだと思います。 定期的な検査MRIが翌週に控えたある日。夫タケさんが 「ヤバい、にょろちゃん。俺、左目が見えない」 と言いまし... -
主治医の変更/抗がん剤『TS-1』服用中の6ヶ月間のこと⑨
⑥TSー1までのこと2021年4月から抗がん剤『TS-1』の服用を始めた夫タケさん。 それからしばらく経った頃の通院日、主治医から担当が変更になることを知らされました。 海外の病院に移るから…というのがその理由。 大学病院は医師の入れ替わりが多く、主治医が変更になるのはよくあること。 この医師も大学病院に通院するようになってから2人目の担当医ですが、今回は再発が分かる前の経過観察の通院のころからずっとでしたから、大学病院の医師の割には長く担当してくれていたと思います。 私としては思うところはあるけれども、分... -
『車椅子散歩』の障害/抗がん剤『TS-1』服用中の6ヶ月間のこと⑧
⑥TSー1までのこと夫タケさんが苦しんだ、抗がん剤パクリタキセルの副作用からくる『末梢神経障害』で歩くのがままならなくなって、車椅子を購入しました。 その頃はまだ、介護保険サービスを利用できないと思い込んでいて、ネットで購入した3万円台のいわゆる『お手頃価格』品でした。 選んだ基準は… ①部屋から車椅子で出入りできるよう、ドアの幅より小さいものであること ②値段が手頃であること の2点でした。 でも届いた車椅子は体重が70キロ超えのタケさんにはちょっと頼りない感じ。『体重が重すぎて取りまわしが悪い』とい...