夫が余命宣告を受けた日/主治医に物申す!!/抗がん剤『TS-1』服用中の6ヶ月間のこと12

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いつもと変わらない通院日のはずが、余命宣告を受けた日。

この日を境に大きくいろんな事が一転して動き出しました。

目次

夫に本当の事を言うかどうか

診察室に私1人が呼び戻され、夫タケさんの余命が月単位であること。週単位ということもあり得ることを聞いて診察室を出た私。

困惑しながら診察室を出る。診察室を出たらすぐタケさんがいるのが分かっているから

『タケさんになんて話そう』

その感情でいっぱいなのだけれど、もうすぐそこにはタケさんがいて、

そのタケさんの顔は明らかに困惑していて、落ち着いた風を装いながらも動揺した顔。

今まで一度だってタケさん抜きで主治医と話すことなんてなかったし、

まして白々しいというか明らかに不自然な理由で私だけ主治医に呼ばれたのだから不安になって当然のこと。

最初はとりあえず誤魔化しておこうかと思ったのだけれど、

「にょろちゃん。俺、内緒にされるのは嫌だからね」

とすぐに主治医が私に何を話したのか聞いてきたタケさんに、誤魔化すなんて出来なくて、でも全て本当のことを話すのは今じゃないととっさに判断して、

「セカンドオピニオンの病院の説明があって、あとは会いたい人には会っておいた方がいいって言ってたよ」

と言うような話をしました。

帰りの車の中でも、帰ってからも本当のことを話すべきか悩みました。

今までタケさんの病気に関しては夫婦で一つの嘘もなくやってきたのに、

こんな重大なことをタケさんに隠して、

もし知っていたらやりたいことを急いでやれることもできるのに、やれないまま死んでしまったらきっとタケさんは後悔するだろう。

私も息子たちもその後悔をこの先ずっと背負っていくだろう。

それはダメだ

タケさんに本当のことを話す

いつものように通院で疲れ切ってしばらく眠ったタケさん。

起きたあとにタケさんと話をしました。

あの時は待合室だったから話しづらくて話せなかったんだけど、と前置きしてから本当の事を話しました。

ひとつだけ言えなかったのは『週単位という可能性も十分にある』と言われたこと。

結局『月単位ということもあり得るしもっと短いこともあり得る』というような言い方しかできませんでした。

タケさんは「そうかぁ」と言ったあと、「話してくれてありがとう」と言ったようにぼんやり記憶しています。

主治医に物申す!!

あの時も思いましたけど、一年半経った今でも主治医に思うこと。

あのタイミングでしか私と2人で話す事はできなかったのか?

あれじゃあ、明らかに不自然で、待合に1人で取り残された本人はどんな気持ちになるか考えていないのか?

本当に本人に内緒にしたいなら他にいくらでも手段はあったんじゃないの?

本人にすぐバレる内緒の話なんて意味ある?

そんな事すれば、もっと他に隠していることがあるんじゃないかとますます疑うなんてことにもなりかねないよね?

クリアな夫婦関係に影を落とすってことだってあり得るよ。

死と向かい合う事が多い大学病院の医師なのだから、そこはしっかりと学んでいただきたい!!

はーーーーーー、毒づいてしまった(汗)

次の話

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