お伊勢参りに行ってきました/未亡人大先輩の母

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今週始め、2泊3日で伊勢に行ってきました。

私の妹が「伊勢神宮参拝のひとり旅をしようと思っている」とポロッと話したところ、「私も一生のうち一度は行ってみたかった」と母。

7月で82歳になる母は足元がおぼつかないお年頃。

たくさん歩くだろうし移動も長時間。『さすがに無理だろう』となるべく近場で…なんて姉妹で目論んだのですが、母のお伊勢参りへの情熱はスゴかった!!

その情熱にほだされて(笑)『行くなら少しでも若いうちに連れて行くしかないでしょ』って事で、節目のお歳でも無いのに『誕生日プレゼント』などとかこつけて母と妹と3人で出かけてきました。

目次

未亡人大先輩の母

私の父は42歳という若さでくも膜下出血で急死しました。

職場の最寄り駅。ホームのベンチで大いびきをかいていたそう。

救急車で運ばれる頃には既に亡くなっていて、変死扱いだったのでしょう。連絡を受けて駆けつけた先は警察署の霊安室でした。

元々とても健康で、活発に行動していた人でした。朝も変わらず仕事に出掛けて行ったのに帰ってくる事はありませんでした。

母43歳。3人兄弟の一番上の私は中学3年生。弟中学1年生、一番下の妹は小学5年生でした。

そこから母は働きながら必死で私達3人を育ててくれました。

学費と生活費で貯金は早々に底をついたのに、80歳間際まで働いて、82歳になる現在まで一度も子ども達にお金の心配をさせないスゴい人。

未亡人大先輩にして未亡人のお手本のよう。私も見習わなくてはいけません。

旅のスタートで驚いたのは…

待ち合わせは新幹線の車内。母と妹は近所に住んでいるので、そこまでは妹が母を連れてきてくれました。

新幹線に乗り込んできた2人に座席から手を振った私。

「なんじゃそりゃ!!」ってくらい驚いたのは母の荷物。

2泊3日なのにキャリーバッグの上にエコバックがくくりつけられていて、更にリュックを背負って…

そうだった。母は昔から重い大きいカバンに通帳から印鑑まで一式持ち歩いていたんだった!!

歩行が困難になってきているのに、重いリュックにキャリーバッグです(汗)

何が入っていたのか?リハビリパンツにパット、サプリ数種類(容器ごと)、ドリンク剤、扇風機が付いたベストetc…

キャリーバッグはキャスターで歩行をサポートするため(杖の代わり)。扇風機付きベストは熱中症防止のため。

今回の旅行のために購入したのだそう。一個ウン万円の出費だとか…ヒエ〜。

『絶対いらん!!』(私の心の声(笑))

念願のお伊勢参り

3日間の行程はひとり旅までしても行きたかった妹にお任せしました。

結果、行ったのは神社ばっかり…(神社の通りの横丁には行きました(笑))

母がなるべく歩かなくて良いようにレンタカー移動で、要所要所で近くの駐車場に車を停めました。

神社というのはどこもここもバリアフリーとは程遠く、大抵は玉砂利の参道です。

この旅のメイン、伊勢神宮もずっと続く砂利道。キャリーバッグのキャスターは砂利では動かないので使えません。

使えないキャリーバッグはもはやただの重い荷物…(やっぱりいらん!!

しかーし、さすが伊勢神宮。砂利道でも使える車椅子をレンタルする事ができました。

極太のタイヤを履いた電動車椅子です。ゲームのコントローラーのようなスティックを介助者が操作して動かします。

アラフィフのおばちゃんは操作に慣れるまで少し時間がかかりましたが、感覚で動かせるのは有り難かったです。

母は車椅子初体験。杖でさえ年寄りみたいだから嫌だと言ってずっと使わなかった母ですが、玉砂利に足を取られてしまって歩くのが困難だった事もあり、すんなりと乗ってくれました。

伊勢神宮を歩きながら思うこと

母と妹とは違って信仰心が薄めな私ですが、伊勢神宮はどこの神社とも違う空気感でした。

参道の巨大な木々。大きな森に入って行くような…

人はたくさんいるのに静けさを感じるような…神々しい空気感。

伊勢神宮は夫タケさんが行ってみたいと何度も言っていた場所でした。

余命宣告された時には既に旅行に出掛ける体力は無く、連れて行ってあげたいと思ったけれど叶わなかった場所。

母の車椅子を押しながらタケさんに心の中で話しかけながら歩きました。

涙が出そうになるのを慌てて繕いながら…

今回の旅の行程

今回の旅の工程

VISON(休憩)

二見興玉神社

伊勢神宮(下宮)

伊勢神宮(内宮)

おはらい町&おかげ横丁

猿田彦神社

椿大神社

母との濃厚な時間

母の歩行が危なっかしく、ハラハラしながら過ごした3日間。

キャリーバッグが使えない神社はしっかりと腕を組んで歩幅を合わせて。

キャリーバッグが使える平坦な道も段差で引っ掛かりはしないか?と密着マークで歩きました。

扇風機付きベストを着た母としっかり腕を組む私。

(写真は椿大神社)

母のキャリーバッグを片手に蚊に刺されないよう長袖を羽織り歩く私。

後ろ姿の私は実は猛烈に汗をかいています(笑)

この3日間で何度汗だくになったことか…

『絶対いらん!!』と心で叫んだキャリーバッグとベスト。

実際は歩行を助け、暑さをしのぐ。とても重宝しました。

母よ、いらんと思ってごめんよ〜。

あと何回こうした時間が持てるだろう。とっても貴重な母と娘の時間。

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